インターネットの常時接続！そのメリットとデメリットはこれ！

インターネットの「常時接続」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。 これは文字通り、常にインターネットにつながっているという状態です。

かつてインターネットでは「ダイヤルアップ接続」という接続方式が使われており、そのときにはインターネットは利用するときにだけ接続する方法が使われていました。

今では、端末さえ立ち上げればすぐにネットにつながる「常時接続」が普通となっています。 常時接続のメリットとデメリットについて解説します。

■　インターネット常時接続のメリット

インターネット常時接続のメリットは、端末さえ起動すればすぐにインターネットが使えることです。

これは今では当たり前に感じるかもしれませんが、一昔前のダイヤルアップ接続が主流であった時代には考えられないことでした。

ダイヤルアップ接続とは、電話回線を使ってインターネットに接続する方式です。

電話で通話に使うのと同じ回線を使っているので、インターネットを使っているときは電話は使えなくなっていました。逆に電話を使っているときにはインターネットが使えなくなります。 ダイヤルアップ接続でインターネットを利用するのは、電話をかけていることと同じだったわけですね。

毎日何時間も電話をかけていると通話料がとんでもない額になりますが、ダイヤルアップ接続のインターネットも同じように、利用すればするだけ請求額が大きくなりました。

利用した分だけ料金が高くなる仕組みだったので、利用するとき以外は接続を切っておくのが基本でした。 今の感覚で考えると、これは本当に不便ですね。

メールもいちいちメールソフトを立ち上げて受信する必要があり、今のようにメールソフトを開けば新着メールがあるかどうか一目で分かったわけではありません。

インターネットにいつも接続されているということは利便性で言えば相当に大きなメリットです。

現在、主流となっている固定のインターネット回線は、光回線、ADSL、そしてCATVですが、これらはいずれも常時接続型の回線です。

また、利用料金も月額定額なので、ずっとインターネットに接続していたからと言って料金が高くなることもありません。

なお、ADSLは電話回線を使ったインターネットですが、電話回線ならダイヤルアップ接続と同じではないのかと疑問に思う方もいるかもしれません。

実は、ADSLは電話回線を使っていますが、電話での通話とインターネット接続では別の周波数を利用しています。 ですので、電話とインターネットを同時に使うことができますし、定額料金で利用できるわけです。

■　インターネット常時接続のデメリット

それでは常時接続のデメリットとは何でしょうか？

常時接続とは常にインターネットに接続していることでした。 となると、デメリットも何となく想像がつきますよね。

そう、セキュリティ上の問題です。 言うまでもなく、インターネット上にはさまざまな危険が存在しています。

感染するとコンピューターにさまざまな悪影響を及ぼすコンピューターウイルスや、個人情報やカード情報を盗み出そうとする不正アプリ、あるいはお金をだまし取ろうとする詐欺メールなど、数えきれないほどの脅威に満ち溢れています。

インターネットに常に接続しているということは、こうした危険に常に晒されているということです。

ダイヤルアップ接続のように必要なときだけネットに接続するのであれば、危険性は低くなります。

端末がインターネットにいつもつながっていないということは不便でしたが、外部からの危険に対しては安全という側面もありました。

現在では常時接続が基本なので、当然利用者の側でもセキュリティ対策を行う必要があります。

①　セキュリティソフトを導入する
②　怪しいスパムメールやSNSのダイレクトメールは開かない
③　怪しいアプリやファイルをダウンロードしない
④　乗っ取りの可能性もあるので、友人・知人からのいつもと様子の異なるメールやメッセージが届いたら警戒する
⑤　端末にはパスワードを必ずかける
⑥　パスワードの使いまわしをしない/二段階認証を利用する
⑦　クレジットカード情報の入力を行うときは特に注意する

具体的には、以上の項目のような安全対策を確実に実施してください。いずれもインターネットセキュリティの基本です。 これらをしっかりと行うだけでも、安全性はずいぶんと向上します。

特にセキュリティソフトの利用は必須。セキュリティソフトなしにインターネットを利用することは、ワクチンを接種せずにウイルスや病原菌が蔓延している地域に行くようなものです。

コンピューターウイルスや不正アプリ、詐欺メールなどの被害にあうと、金銭的な損失だけでなく社会的信用を失ってしまうリスクもあります。

常時接続が一般的になり、便利かつ快適にインターネットが使えるようになった反面、セキュリティの問題はより重要になっています。