格安スマホと光回線の組み合わせで通信費を大きく減らす-実は大手携帯キャリアのスマホ割よりもお得

現代は、家計に占める通信費の割合が大きくなっている時代です。 一昔前ではせいぜい固定電話だけでしたが、今では携帯電話にインターネット、さらにはタブレットと、インターネットの登場とネットに接続できる端末が増えたおかげで通信費の負担が大きくなっていきます。

基本的に携帯電話料金もインターネット回線料金も毎月支払うもの。つまり、固定費です。通信費という固定費をいかに減らすかが、家計を少しでも楽にするためには重要です。

通信費を安くするためには、光回線と携帯電話の契約を組み合わせて「スマホ割」を利用する方法がいちばん良いと言われています。

ですが、この方法はドコモやau、ソフトバンクなどの大手携帯キャリアの携帯電話を使うことが前提になっています。

実は、格安SIMを利用すれば、大手携帯キャリアの携帯電話を使ってスマホ割を利用した場合よりも安く使えることがあります。

■　大手携帯キャリアの携帯電話＋光回線を合わせて契約したときの月額料金はどのくらい？

格安SIMと光回線の組み合わせを見る前に、大手携帯キャリアの携帯電話と光回線を組み合わせた場合の料金がどれ位になるのか確認しておきましょう。

携帯電話と光回線の組み合わせで通信費を下げるときのポイントは、キャッシュバックとスマホ割です。

キャッシュバックの金額は契約する光回線の種類やプラン、販売代理店によって異なってきます。金額も幅があり、1万円以下の場合もあれば、4万円を超える場合もあります。いずれにせよ、キャッシュバックが貰えれば、実質的な光回線の割引につながります。

例えば、キャッシュバックの金額が3万円だとしましょう。1年間なら1ヶ月あたり2500円、2年間なら1ヶ月1250円の割引に相当しますね。

キャッシュバックに加えて重要なのがスマホ割。

スマホ割とは、光回線と同時に提携している会社の携帯電話を使うことで、携帯電話料金が割引になるサービスです。割引額は毎月500円～3000円ですが、最も多いのは5GBのデータプランで毎月1000円割引になるパターンです。

それでは、大手携帯キャリアのスマホと光回線を利用した場合の料金を試算してみましょう。 スマホを利用している場合、毎月の支払額は7000円前後が相場です。また、光回線の料金相場は戸建てタイプで5000円を少し超えるくらい、マンションタイプで3800円～4000円です。

戸建てタイプの料金を5200円、マンションタイプを3800円、さらにキャッシュバック3万円(2年間で月額1250円の割引に相当)、スマホ割を月額1000円として計算してみましょう。

戸建てなら、光回線5200円＋スマホ7000円-キャッシュバック1250円-スマホ割1000円で月額9950円となります。

また、マンションタイプなら光回線3800円＋スマホ7000円-キャッシュバック1250円-スマホ割1000円で月額8550円となります。

大手携帯キャリアの光回線と携帯電話を合わせて運用した場合、戸建てタイプで月額9950円、マンションタイプで8550円の通信費となりました。

もちろん、キャッシュバックやスマホ割の割引額が大きくなればもっと安くなりますし、有料オプションの料金や工事費の分割払いがあるのであればもっと高くなります。また、ガラケーの場合はもっと安くなるでしょう。

ですが、利用者の多いスマホのデータプラン5GBと光回線の契約であれば、だいたいこの位の利用料金になります。

■　格安SIMと光回線の契約を組み合わせて通信費を効果的に削減する

それでは、格安SIMと光回線の契約を組み合わせた場合、毎月の通信費はどの位になるのでしょうか？

格安SIMを利用する場合でも、光回線の契約では、基本的な条件さえ満たせばキャッシュバックを貰うことは可能です。つまり、格安SIMを使うか大手携帯キャリアの携帯を使うかで、光回線のキャッシュバック金額に差はつきません。

一方、差があるのはスマホ割です。

スマホ割で月額1000円や2000円の割引があるのは、基本的に大手携帯キャリアのスマホだけです。格安SIMでもスマホ割はありますが、毎月の割引額は数百円程度で、1000円を超える割引はありません。

そのため、スマホ割が使えなくてもキャッシュバック額の大きい光回線(例えば、auひかりやNuro光)を契約するのか、それともスマホ割で確実に通信費を下げるのかの二通りの選択肢があります。

それでは、格安SIMと光回線を組み合わせたときの通信費を試算してみましょう。 格安SIMの月額料金はデータ量や音声回線を付けるかどうかで異なりますが、相場は500円から2000円程度です。ここでは、3GB、音声回線付の格安SIMで、月額料金1500円として考えてみましょう。

光回線の月額料金は戸建てタイプで5200円、マンションタイプで3800円と先ほどの想定金額を使います。

光回線のキャッシュバック金額が30000円とした場合、2年間で毎月1250円の割引なので、戸建てタイプなら光回線5200円＋格安SIM1500円-キャッシュバックの割引1250円として、1ヶ月あたり5450円となります。

マンションタイプなら、光回線3800円＋格安SIM1500円－キャッシュバックの割引1250円で月額4050円となります。

実際には、格安SIMや光回線の基本料金の違い、スマホ割や有料オプションの有無によってもう少し月額料金は変わってきます。

いずれにせよ、大手キャリアの携帯電話料金と格安SIMでは、毎月の利用料金に大きな差があります。 その分、大手キャリアの携帯電話と光回線を組み合わせた場合よりも月額料金が安くなることがほとんどです。 格安SIMの契約は難しい印象があるかもしれませんが、実際にやってしまえばそれほど難しくはありません。

また、確かに通信速度は大手キャリアよりも劣りますが、決して遅すぎて使えないということはありません。何よりも月額料金がとにかく安くなるので、毎月支払う通信費を減らしたいという方にとって検討する価値は大きいです。

通信費を下げる方法というと、大手キャリアの携帯電話と光回線でスマホ割を狙う手法ばかりが注目されていますが、実際には格安SIMを使った方がより大きく節約することができます。