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光回線撤去費用って何?注意したい工事費内訳

光回線を開通させるとき、工事費がかかることは、誰しも納得していると思います。でも、反対に解約するときは? そのまま放置すればいいと考えている人が多いのではないでしょうか。でも、解約のときにも費用がかかるケースがあるのです。

 

■ ●光回線の撤去費用はわかりにくい

光回線の撤去費については、今年春からWEBサイトでもちらほら取り上げられていました。これまで何度か電話の解約を行ったにもかかわらず、電話回線の撤去費用を請求されたことはなかったため、記事を読んだときは「それ、本当?」と思ったものですが、通信会社のWEBサイトを調べてみたら本当でした。

光回線にもNTT東日本/西日本の提供するフレッツ光と、KDDIが提供するauひかりがあります。また、NTTの光回線を利用して独自の高速ネットを提供するNURO光、あるいは電力会社が提供する光回線など、サービス地域が限定された光回線もあります。

すべての通信会社で開通のための工事費は発生するのですが、撤去費用はというと、これがわかりにくい。WEBサイトを見ても、どこに書いてあるのか、探すのに一苦労します。解約時の撤去費用については曖昧な部分がだいぶあるようです。

 

■ ●解約してもケーブルはそのまま放置のケースが多い

理由は、解約しても、光回線を撤去せずにそのまま放置しているケースが多いためでしょう。有線の通信回線というのは、いわば「家付き」の設備です。賃貸住宅は人の出入りがありますが、誰が引いたにせよ、一度建物に引き込んでさえおけば、ずっと使えます。新たに配線する手間もかからないから、入居者にとっても通信会社にとっても、残したままで不利益はありません。電話回線はこの考えで敷設されており、光回線もそれに準ずるかたちでした。

特にマンションなどの集合住宅では、光回線が導入されていること自体が不動産のウリになっているケースが増えました。そうした建物では、最初から全戸に光ケーブルが配線されていますから、光回線に契約しても光ケーブルを物理的に建物に通すための工事費は発生しませんし、解約のときに撤去費用を請求されることもありません。

戸建て住宅や木造の小さなアパートの場合は、電柱から光ファイバーを家まで引っ張り、壁に穴を開けたりエアコンダクトを利用したりして引き込みます。道路をまたいでケーブルが建物までつながっていることもありますから、解約して使わなくなったら、撤去したほうがいいのは確かです。でも、直径5mm程度の非常に丈夫なケーブルが1本です。取り除かないと誰かが非常に困るというほどのものでもないんですね。このため、光回線を解約しても、配線はそのままというケースが多いようです。

 

■ ●NTT系の光回線とNURO光の場合

NTTの光回線は、解約時にONU(回線終端装置)などは回収されますが、料金は無料です。仮に、必要があって解約時に光ケーブルや光コンセントなどの光回線設備を撤去したとしても、撤去費用が発生しません。NTT東日本/西日本のフレッツ光だけではなく、光コラボで光回線を販売しているドコモ光やソフトバンク光も、回線はNTTのものですから、こちらも撤去費用はかかりません。

電話事業の名残のようなものでしょう。電話事業は「あまねく公平に、全国に電話回線を引く」という義務が事業者、つまりNTT(昔の電電公社)に課せられており、設備も「レンタル」というかたちで利用者に貸し出されていました。

光回線にも、その考え方が引き継がれているわけです。そのため、電柱から家の中に設置するONU(回線終端装置)あるいはルーターまではNTTの管理する部分になっているのです。現状のまま設備を残す選択をしても無料、アパートを移るときに原状復帰を大家から求められ、壁に設置した光コンセントを撤去したとしても無料です。

NURO光の場合は少し違います。解約時に光回線設備をそのまま残しておけば無料ですが、管理会社などから原状復帰を求められた場合、あるいはNURO光から撤去の必要があると言われたときは、1万円の撤去費用が発生するようです。また、設備の撤去作業とは別に宅内機器の引き取りもあり、そのときは家に誰かがいる必要があります。

 

■ ●KDDI(au)は撤去費用28800円がかかる

NTTは撤去についても完全無料と言ってのいいのですが、それと正反対に、最近になって解約時の撤去を義務化したのがau光のサービスを運営しているKDDIです。auひかりのWEBサイトには、小さな文字で「工事に関する注意事項」が記載されており、その中に解約時の撤去費用について記されていまいた。けっこう衝撃的な内容なので抜粋して引用します。

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2018年2月28日以前にお申し込みのお客さまは、解約後も引込設備(光ファイバーケーブルおよび光コンセント)が残ります。撤去をご希望の場合は、撤去工事費10,000円がかかります。 2018年3月1日以降にauひかりホーム、または高速サービス(10ギガ・5ギガ)をお申し込みのお客さまは、解約時に引込設備の撤去工事をKDDIが行い、撤去工事費28,800円がかかります。なお、お客さまのご都合により撤去工事ができない場合は、設備が残ることにより発生する維持費相当をお支払いただきます。 工事の際はお客さまのお立合いが必要となります。

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今年(2018年)2月末までにauひかりを契約した人はNURO光と同じ内容ですが、今年3月1日以降契約した人の中で、戸建てに住んでいる人や高速回線を利用している人は、回線設備の撤去が義務化され、28800円の費用がかかるということです。設備を残さざるを得ない人(どれくらいいるかわかりませんが)も、設備の維持費を負担しろと言っています。ただ、マンションタイプは義務化されてはいないようです。引っ越しで光回線を移転する場合は撤去費用は発生しません。。

なぜ撤去を義務化したのか、理由はよくわかりません。光ケーブルに限りませんが、使わないケーブルは撤去したほうがいいのは確かです。解約後も光ケーブルを残したままにするケースが増え、このままでは自然災害で切れて事故につながる危険性を重視したのかもしれませんが、定かではありません。

 

■ ●工事費とともに撤去費用もよく確認を

そのほか、電力会社系の光回線でも解約時の撤去費用が発生するケースがあるようです。今後、撤去費用も実費を負担させる会社が増えるかもしれません。契約時には、開通させるための工事費用と同時に、解約時の撤去費用がかかるかどうかも、よく調べておいたほうがよさそうです。

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