一人暮らしには、「モバイルWi-Fiルーター」と「光回線」安いのはどっち?
コーヒーショップなどに入ると、モバイルWi-Fiルーターを使って仕事をしている人をよく見ます。
家で光回線に接続する固定式Wi-Fiルーターと比べてモバイルWi-Fiルーターは小さい。しかも、ルーターと携帯電話を合体させたような装置ですから、外出先で「どこでもLAN」環境を作ることが作れる、たいへんに便利なものです。
一人暮らしの場合、光回線とどちらがお得なのでしょうか。 調べてみると、特定の使い方をする場合は、光回線よりだいぶ通信費をおさえることが可能なようです。
■月額料金はどれくらい?
まず、月額使用料を調べてみました。
iMAX、au、ソフトバンク、NTTドコモなど、主だったキャリアの通信料金は、
といったところ。
モバイルWiーFiルーターにもスマホとのセット割引があり、様々なキャンペーンを実施しており、ここにスマホとのセット割引を加えると、月に1000円程度スマホの料金が安くなります。
光回線よりも安いように見えますが、光とスマホのセット割引を含めて契約内容を厳選すれば、ほとんど差はなくなってしまいそう。
モバイルWi-Fiルーターはケーブルを引き込む工事費がいりませんが、光回線も月額料金の割引やキャッシュバック制度で実質無料にしているところがほとんどですから、その面でも差はなさそうです。
では単身者が契約するなら、どちらでも同じようなものなのでしょうか。そうともいえないようです。
■スマホの契約データ量を最低限にできる
モバイルWi-Fiルーターの大きなメリットのひとつが、スマホの利用データ量を大幅に節約できることでしょう。
無線基地局との接続はモバイルWi-Fiルーターが行い、ルーターから弱い電波でスマホと接続するので、スマホは契約データ量を消費しません。ルーターは毎月のデータ使用料に制限のあるプランで7GBまでは普通に利用できます。通信量無制限のプランもありますから、心置きなく外出先でインターネットに接続できます。
スマホの契約データ量を最低限にしておき、スマホの使用料を節約。
データ通信はモバイルWi-Fiルーターに任せるという使い方ができるのです。
ただ、データ量無制限のプランでも、3日で10GBという制限が設けられていますから、データ量の多い動画を長時間にわたって見たりする人は注意が必要です。
■オンラインゲームには光回線のほうが向いている
モバイルWi-Fiルーターの通信速度は現在、最高で200Mbps~800Mbps弱と光回線より遅い。無線を使って通信をしますから、安定性の面でも光回線には劣ります。時間帯によってはきわめて遅くなることもあります。
きわめてデータ量の多いオンラインゲームなどをいつでもどこでも楽しむにはあまり向いていそうにありません。ヘビーユーザーは、迷うことなく光回線を選ぶべきでしょう。しかし、メールを出したりWEBページを見たり、動画や音楽を楽しんだりする程度であれば、モバイルWi-Fiルーターで大きな不満を感じることはなさそうです。
モバイルWi-Fiルーターも光回線と同様、契約期間に2年という縛りがあり、更新前に解約すると違約金が発生します。しかし、移動するLANですから、1年でアパートを出ることになっても問題は起きないでしょう。
■電池を切れに注意
外出先での利用に有利なモバイルWi-Fiルーターですが、常にスマホやPCなどと一緒に持ち歩かないといけないうえ、電池切れには注意しなくてはなりません。スマホよりも大容量の電池を搭載しているとはいえ、基地局との交信やデータ通信はとても電池を食います。
仕事でPCを使っているときなどに電池切れを起こし、スマホのテザリング機能を使ってデータ通信をすれば、データ利用制限がかかったりすることもあります。スマホとともに電源管理をしなくてはいけないこと、モバイルWi-Fiルーターを忘れるとまったく使えないこと。弱点といえば、このふたつでしょう。
■固定電話不要の単身者には有利か
単身者にモバイルWi-Fiルーターが有利か、光回線が有利かは、条件により異なるので一概にはいえません。
家でオンラインゲームをしたり、大量のデータをダウンロードしたりアップロードする場合は、光回線を選べば間違いありませんが、家でも外出先でもPCをインターネットに接続する時間が長い、固定電話は必要ないという場合は、モバイルWi-Fiルーターを中心に環境を整えたほうがいい場合もあります。
その上で、格安SIMカードを使ったり、IP電話アプリ(050アプリ)を組み合わせたりすれば、さらに通信費を安くすることが可能です。
自分が毎月どれくらいのデータ量を使っているか、利用場所はどこが多いのか、必要なオプションは何なのか、よく調べて比較してみてください。