CATVで光回線を契約するメリット・デメリット!
固定のインターネット回線と言えば、現在では光回線が主流となっています。
実際、世界的に見ても日本の光回線の普及率はトップクラスで、ある調査によれば日本の光回線の普及率は70%を超えているという結果も出ています。
とは言え、ADSLやCATVなど、光回線以外の固定インターネット回線の利用者も少なくはありません。
そして、これらのインターネット回線は、光回線と比べて絶対的に劣っているというわけではなく、利用者のニーズによっては光回線よりもオススメできるケースは少なくありません。
今回は特に地方で利用者の多いCATVについて、メリットとデメリットを解説します。
■ CATVってどんなインターネット回線?
CATVはcable television、つまり「有線放送テレビジョン」の略語です。
よくケーブルテレビという言い方がされていますね。
ケーブルテレビと聞くと分かるように、CATVはもともとテレビ番組の有線放送のための回線です。
通常、テレビは電波を受信して番組を放送しますが、ケーブルテレビでは回線を利用しているため、より安定した通信条件でテレビ番組を視聴できます。
山間部や、高層ビルの立ち並ぶ都心部だと電波が不安定になることもあるので、特にこのようなエリアだと有線放送は利点が大きくなります。
それでは、CATVではどのようにしてインターネットに接続するのでしょうか。
CATVでは、もともとテレビ放送のために整備された回線に、インターネット回線としての機能を持たせています。
せっかく有線の回線があるのだから、インターネット接続に利用できるようにしたという感じですね。
■ CATVでインターネットを利用するメリット
それでは、インターネット回線として契約したときに、CATVにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には以下のメリットが挙げられます。
① ケーブルテレビの様々な番組を視聴できる
② マンションなどの賃貸物件では無料で利用できることが多い
③ 有線の回線なので通信が安定している
① ケーブルテレビの様々な番組を視聴できる
CATVのインターネット回線を契約すると、多くの場合はインターネットに加えてケーブルテレビのテレビ番組も視聴できるプランとなります。
その方が料金的にお得だからです。
地上波放送と比べてCATVの番組数は非常に多く、国内外の映画やドラマ、スポーツやドキュメンタリー、アニメーションなど、さまざまな番組を見ることができます。
また、地方番組が見れるのも大きな魅力と言えます。故郷や以前住んでいた地域のローカル局の番組を見たいという方は少なくはないでしょう。
インターネットの利用だけでなく、テレビもよく見るという方にとっては、CATVはメリットが大きいはずです。
② マンションなどの賃貸物件では無料で利用できることが多い
最近では入居者を募るために、インターネット無料の賃貸物件も増えています。
インターネット無料物件で使われている回線の多くがCATVです。
光回線の契約手続きなどは結構面倒で、また契約期間の縛りなどもあるため、一度契約してしまうと簡単には解約できなくなります。
短期で解約することも可能ですが、違約金や初期工事費の支払いが発生し、かなり大きな負担となってしまいます。
また、最近ではキャッシュバックやスマホ割などの割引もあると言え、光回線を利用すると毎月3000円から5000円の利用料金が発生します。
インターネット無料物件なら契約手続きがなく、しかも無料で利用できるので、最も手間とお金がかかりません。
入居した物件で無料でCATVを利用できるのであれば、最初は試しに利用しているみと良いでしょう。回線速度などに問題があれば、その時に改めて他のインターネット回線を探せばよいだけですから。
③ 有線の回線なので通信が安定している
最初に少し説明しましたが、CATVは有線の回線を使っているため、通信が安定します。
この点、Wi-Fiなどよりも安定した環境でインターネットが利用できるので、よくネットを使う方にとっては利点となります。
ただし、これから説明するように、元々の回線速度は光回線と比べて劣ります。
■ CATVでインターネットを利用するデメリット
メリットについて説明したところで、CATVのデメリットについても触れておきます。
以下の二点が気になる方は、CATVではなく光回線を選んだ方が良いです。
① 光回線と比べると回線速度は遅い
② 無料で利用できない場合、月額料金は高め
① 光回線と比べると回線速度は遅い
CATVのインターネットは、もともとテレビ放送用の回線にインターネット接続の機能を付け足したものです。
つまり、最初からインターネット接続を目的として設計されたわけではありません。
そのため、現在主流の固定回線である光回線と比べると、通信速度は遅くなります。
もちろん、一般的なインターネット利用であれば全く問題のない回線速度ではありますが、オンラインゲームや株のデイトレードなど、迅速な処理が必要な用途に使う場合は光回線の方が良いでしょう。
特にアップロードスピードは光回線と比べてかなり遅くなります。
② 無料で利用できない場合、月額料金は高め
CATVの利用料金は、ケーブルテレビとインターネットを合わせて、月額5000~6000円となります。
ケーブルテレビも見られるので、その分も利用料金に含まれていると考えるなら安いと言えますが、ケーブルテレビを視聴しないのであればかなり割高となります。
一般的な光回線であれば、キャッシュバックやスマホ割による割引を考慮すれば、実質的に月額3000円~4000円程度で利用できます。
視聴できる番組数はCATVよりも少ないですが、テレビ番組を視聴できる「ひかりテレビ」をオプションにつけると、だいたい月額4000~5000円です。
賃貸物件などで無料でCATVを利用できるのであれば良いですが、ケーブルテレビの番組を視聴することが少ない方で、お金を払って契約しなければいけない場合は光回線の方がお得です。
また、インターネットの利用の方が重要な場合も、CATVではなく光回線の方が良いです。
② マンションなどの賃貸物件では無料で利用できることが多い
③ 有線の回線なので通信が安定している
② 無料で利用できない場合、月額料金は高め