フレッツ光と光コラボはどう違うの？回線速度、基本料金、顧客サービスを比較

光回線について調べると、フレッツ光と光コラボという二つの単語をよく耳にします。この二つはどう違うのでしょうか？ フレッツ光と光コラボの相違点、それぞれの長所と短所を比較し、どちらがオススメか考えてみましょう。

■　フレッツ光と光コラボの基本的な違いは？

まずフレッツ光ですが、これはNTTが提供している光回線のことです。 一昔前には、インターネットの光回線と言えばフレッツ光というくらい代表的な存在でした。現在でも多くの方がフレッツ光を利用しています。

その後、2015年に登場したのが光コラボです。 光コラボはNTTの販売代理店が提供する光回線です。料金プランやキャッシュバックなどの販促キャンペーンは販売代理店独自のものですが、ケーブルなどの回線設備はフレッツ光と同じくNTTのものを使っています。

もっと分かりやすく言うと、フレッツ光の光回線を販売代理店が独自の契約プランや販促キャンペーンなどで卸売りしたものが光コラボです。 同じNTTの回線設備を使っているため、品質自体はフレッツ光と光コラボで変わりません。

ですが、光コラボは料金プランや販促キャンペーンなどの種類が豊富なため、利用者は自分のニーズに合ったものを選ぶことができます。 ソフトバンク光やNuro光、ドコモ光など、今話題となっている光回線の多くは光コラボです。

■　フレッツ光と光コラボの比較―回線速度、基本料金、顧客サービスの三つを比較

フレッツ光と光コラボを、①回線速度と通信の安定性、②基本料金、③顧客サービスの三つの点で比較してみましょう。 どちらが良いのか迷っている方はぜひ参考にしてください。

①　回線速度と通信の安定性の比較

先ほど説明したように、フレッツ光も光コラボも同じNTTの回線設備を使用しています。 このことから分かるように、回線速度と通信の安定性は基本的に同じと考えてよいです。 マンションで利用する場合は、フレッツ光でも光コラボでも回線速度が遅くなったり、通信が不安定になることがあります。これは元の設備が悪いというよりは、マンションに光ケーブルを引き込む配線方式が原因となっていることが多いです。

回線速度ですが、フレッツ光と主要な光コラボの回線速度は「下り最大1Gbps」となっています。唯一、Nuro光だけが「下り最大2Gbps」となっています。 ただし、「下り最大」とあるように、あくまで理論上の最大値である点は注意してください。実際の回線速度はもう少し遅くなります。

実測した回線速度は最大速度の3～4割程度です。つまり、下り最大1Gbpsなら、実測値は300～400Mbps程度になります。 これでもまだ速い方で、接続環境が悪ければ最大値の10%以下、100Mbps以下まで下がってしまうこともあります。 とは言え、回線速度が100Mbpsもあれば、快適にインターネットを利用するには十分に速い通信速度です。

② 基本料金の比較

フレッツ光と光コラボの基本料金を比較すると、光コラボの方が安くなります。 フレッツ光の料金は契約プランにもよりますが、戸建てタイプ(ファミリータイプ)で5200円から5600円、マンションタイプで3050円から4350円となっています。

この他に別途プロバイダー料金が月額500円から1200円ほどかかります。 光コラボの場合は、戸建てタイプで5000円前後、マンションタイプで4000円前後となっています。 基本料金はほぼ同じですが、プロバイダー料金が別にかかる分、フレッツ光の方が高くなります。

また、次に述べるように、光コラボの方がキャッシュバックやスマホ割などの割引キャンペーンが充実しています。 その分、毎月の支払い額が少なくなり、月額料金は安くなります。 フレッツ光にもキャッシュバックや割引キャンペーンはありますが、光コラボに比べると割引額は少なくなる傾向にあります。

③ 顧客サービスの比較

顧客サービスに関して言えば、フレッツ光と光コラボにはそれぞれ良い点と悪い点があります。 まず、顧客サポートについては、長年多くの人に利用されてきたフレッツ光の方が良いと言えるでしょう。 光コラボの場合は大小さまざまな事業者が存在しており、中には顧客のサポート体制が十分に整っていない事業者もあります。

一方、キャッシュバックやスマホ割などの割引サービスに関しては光コラボの方が優れています。 Nuro光やソフトバンク光、ドコモ光など多くの光コラボが2万円から3万5000円程度のキャッシュバックキャンペーンを常時展開しています。 フレッツ光もかつてはキャッシュバックが充実していましたが、現在では随分と条件が悪くなっています。キャッシュバック額は数千円から1万円程度と、光コラボと比べると随分と安くなっています。

また、キャッシュバックに次いで重要なスマホ割ですが、これもフレッツ光ではOCNやBIGLOBEなどの一部のMVNOを除いて利用できません。 スマホ割が適用されると毎月500円から2000円の割引が受けられるため、月額料金を確実に下げたい場合には不可欠です。

■　フレッツ光と光コラボはどちらがオススメなの？

結論から言えば、特にフレッツ光にする理由がない限り、光コラボをオススメします。 その理由をまとめると次のとおり。

①　回線速度や安定性など品質は同じ
②　キャッシュバックやスマホ割は光コラボの方が充実
③　料金プランも光コラボの方が豊富
④　トータルの月額料金は光コラボの方が安い

基本的に回線速度や通信の安定性などの品質はフレッツ光も光コラボも同じです。

一方で、月額料金は光コラボの方がプロバイダ料金がない分、1000円程度安くなっています。

さらに、キャッシュバックやスマホ割などの販促キャンペーンも光コラボの方が充実しており、トータルの月額料金は光コラボの方が安くなる傾向にあります。

フレッツ光はもともとの月額料金が光コラボよりも高い上に、キャッシュバック額が少なく、大手携帯キャリアのスマホ割も使えません。月額料金を重視している方にはあまり魅力的ではないでしょう。

フレッツ光と光コラボの両方が選択肢となっている場合、特に理由がなければ光コラボを選ぶことをおすすめします。