先に知っておけば安心!光回線工事立ち合い注意点
光回線を自宅に導入するときは、必ず「工事」が必要となります。「工事」と名がつくと、なにやら大がかりなこ作業があるのではと思うかもしれませんが、道路工事などとは違い、重機を使って大がかりな作業をするわけではないので安心してください。
とはいえ、初めてのときは、不安になることもあるでしょう。そこで、事前に必要な準備や工事の立ち会いのときの注意点など、光回線の工事でどんなことが必要になるのか、整理しておきましょう。
●事前の準備
光回線の工事をWEBや代理店などで申し込むと、工事開通日が決まります。平日だけではなく土日も工事をしてくれる場合がほとんどですから、都合のいい日を選びましょう。ただ、土日は追加料金が必要になることもあります。申込時には、工事費用や追加費用(家の構造などで変わることがある)について必ず確認しておきましょう。
自宅では、ルーター(Wi-Fiルーター)などの設置場所を決めておきましょう。電源の確保も忘れずに。ルーターとパソコンをつなぐLANケーブルも、数mのものを1本用意しておくと安心です。
●工事ではどんなことをするの?
まず、屋外から光ファイバーを屋内に引き込み、ONUという回線終端装置に接続します。回線終端装置で光信号を電気信号に変換。その電気信号をルーター(Wi-Fiルーター)までLANケーブルで接続します。ここまでが、業者が行う工事です。ルーターからはLANケーブルか無線でパソコンに接続します。こちらは、居住者の担当ですが、ルーターの設定まで含めて、業者が行うサービスもあります。
回線終端装置は、光コンセントのように壁にコンセント一体型で取り付ける場合もあれば、外部に設置することもあります。壁の構造などで変わりますから、申し込みのときに確認しておくといいでしょう。
工事といってもいたって単純な作業ですが、家のタイプによって、作業の内容は異なります。いちばん簡単なのがマンションにすでに光回線が導入されているケース。壁に光コンセントがある場合がそれです。この場合は局内の工事だけで終わりますから、非常に簡単です。そうでない場合は、共有スペースにいったん光ケーブルを引き込み、そこからマンションの部屋に引き込む作業があります。こうしたことは業者のほうで適切な方法を考えてくれますから、いちいち気にすることはありません。
戸建ての場合は、家の壁に光ケーブルを固定し、そこから電話線の穴やエアコン用のダクトなどを通じて光ケーブルを引き込みます。適当な穴がない場合は、壁に穴を開けることもあります。こちらも、「穴が利用できない場合は壁に穴を開けることがある」と、業者のほうから事前にお知らせがあると思います。
●工事には必ず立ち会わなくてはいけない?
すでにマンションに光回線が導入されている場合は立ち会い不要ですが、新たに光ケーブルを引き込むときは、立ち会いは必須と考えておきましょう。
光回線の工事は、NTTやauSoーnetなどの光回線業者かCATV会社、プロバイダなどの委託を受けた専門の業者が行います。そのほとんどは、コムシスホールHD(旧日本通信建設)、協和エクシオ(旧協和電設)、ミライト・HD(旧大明電話工業)の大手を含む電気通信工事10社かその下請けの業者が行っているようです。
大手3社でも聞いたことのない会社ばかりでしょうが、これらの業者は業界では非常に有名。NTTおよびその前身の電電公社時代から電話回線の工事を担っていた会社、いわゆる「電電ファミリー」に属する企業です。たとえその下請けであっても接客マナーなどはきちんと教育されていますから、わけのわからない人がやってくることはありません。担当する工事件数も多いので、非常に手慣れています。
ただ、地方の戸建てで光回線を引いた人の話を聞くと、壁の変なところに穴を開けられたとか、追加工事が発生するとかなりの金額がかかると脅されるようなことを言われたとかいった話を聞くこともあります。工事件数が少ないせいかもしれません。部屋のどこにケーブルを這わせるのか、ルーターまでどういうルートで配線を巡らせるのかを、業者によく確認するといいでしょう。自分の意向と違っていた場合は、「こうしてほしい」と依頼することも大切です。できること、できないことがあるでしょうが、業者もなるべく意向に沿うようにしてくれるはずです。
電話工事は伝統的に男の仕事だったせいでしょうか、光回線の工事にやってくる人は、まず間違いなく男性です。まず女性が工事にくることはありませんので、自分が女性で心細いというときは、立ち会いのときに友人を呼んでおくといいでしょう。
●工事の時間は1時間程度
光回線の工事は、おおよそ1時間程度です。10数年前に古いマンションに専用で光回線を引く工事を見たことがありますが、かなり面倒な工事だったにもかかわらず、1時間半程度で終わりました。最新のマンションや都市部の戸建てであれば、比較的早く工事は終わると考えていいと思います。