光コラボって一体なに？どんな仕組み？

光コラボレーションというのは、NTT東日本とNTT西日本が2015年2月から始めたサービスです。それまで、NTTのフレッツ光はNTT東日本・西日本が直接販売していましたが、このサービスの開始により、第三者が光回線を販売できるようになりました。光回線の卸売りですね。

といっても、誰もが販売できるわけではありません。販売できるのはNTT東西と提携した事業者だけ。たくさんありますが、現段階で私たちに身近なのは、OCNやSo-net、U-NEXTなどのプロバイダ事業を展開している事業者です。

勧誘電話も頻繁にありますが、光コラボのことを知らないと、説明を聞いても何が何だかわからないことがあります。光コラボをにはメリットがあるのは確かですので、大切なポイントをまとめてみました。

■どうやって利用する？

光回線もプロバイダも新規契約する場合は、プロバイダや携帯電話会社が提供する光回線に契約します。たとえば、OCN光やSoftBank光、BIGLOBE光などの名前で販売されているサービスですね。

今現在、フレッツ光を利用してインターネットに接続している人は、「乗り換え」を使うのが一般的です。これは、契約先がNTT東西から代理店に変わるだけですから、電話や郵送されて書類の処理だけで、比較的簡単にできます。

しかも、工事やモデムなどの宅内危機の変更は不要。フレッツ光の違約金も発生しないというメリットがあります。ただし、プロバイダを変更すると違約金が発生したりメールアドレスが変わったりしますから、選べるコラボ回線は限られてきます。

■メリットはなに？

まず大きいのは、月額使用料が安くなることです。すべてのケースで安くなるとは限りませんが、フレッツ光とプロバイダに別々に契約していたときと比べ、数百円～1000円程度は安くなるでしょう。

さらに大きな割引を期待できるのが、スマホとの「セット割」です。ドコモ光やSoftBank光など、携帯電話会社の提供するサービスを契約すれば、スマホの月額料金が大幅に割引されるのです。

光回線を持っていない事業者も、オリジナルのサービスを加えて光回線を販売でき、NTTは細かな顧客管理や請求事業などが減りますから、安くできるのでしょう。旅行をするとき、列車の切符やホテルの予約を別々にするより、旅行代理店に申し込んだほうが割安になるのと一緒と考えてきでしょう。

それと同じように、光コラボの提携事業者が提供する光回線を利用すると、さまざまなオリジナルサービスが光回線についてくる。しかも、契約先はひとつとシンプルになる。これが最大のメリットと言っていいでしょう。

■通信の速度・品質は？

フレッツ光の回線を利用するので、フレッツ光とプロバイダを別々に契約しようが、一括で契約しようが、原則的に通信の品質はフレッツ光と全く変わりません。NTTの光回線を代理店が売るだけですから、最高速度（理論値）は１Gbpsと、フレッツ光そのままです。

インターネットの速度は、光回線とプロバイダの基幹回線の環境、利用者数などさまざまな要因で左右されます。このため、光コラボ以前と以後の比較は難しいのですが、少なくとも光回線が要因となって遅くなることは、ほとんど心配する必要はないと思います。

■注意ポイント

さまざまな事業者がフレッツ光の利用者に電話勧誘をしているので、みなさんの中にも一度は「乗り換え」の電話を受けたことがある人が多いと思います。この勧誘電話、フレッツ光の「転用」の場合にに限られるのですが、光コラボの存在を知らない人が聞くと、理解するのが大変なんですよね。何人もの年配者から相談を受けたことがありますが、みなさん、一様に不安を感じていました。

実際にトラブルも発生しているようで、総務省でも光コラボへの転用に関して注意を喚起しているほどです。トラブルに遭わないために、最低限のことは確認しておきましょう。ポイントを列記します。

1：乗り換え事業者であることをまず名乗っているか。事業者名を必ず確認すること。NTT東西が乗り換えの勧誘電話をしてくることはない。

2：「転用」や「転用承諾番号」について説明しているか確認すること。NTTから転用承認番号の取得を依頼することはない。転用承諾番号を取得して転用手続きを進めてしまうと、元に戻せない。サービス内容の確認と料金の比較が終わるまで、言われるままにしてはダメ。

3:オプションは新たにつけないこと。転用で安くなるといっても、言われるままにオプションサービスを付加すると、かえって月額利用料金が高くなることがある。現状でフレッツ光に不満がないなら、新たなものは一切つけないほうが良い。

4：NTTドコモのスマホを使っていたら「ドコモ光」一択と考えよう。スマホとのセット割引で通信費の大幅なコストダウンが期待できる。

以上です。通信費を下げる方法として光りコラボは万能ではありませんが、フレッツ光を使っている、あるいは使いたいという人には、有力なツールになります。じっくり比較検討して、自分にぴったりのサービスを見つけましょう。